外国語教育の革新 状態不安の研究
SSAAのデータの定量化とパッケージ化は外国語教育における状態不安の研究に適用でき、アクセス可能な研究方法の革新を意味します。SSAAのデータはモチベーション、達成感、パーソナリティ、コミュニケーションへの意欲など、共通の関心事である他の感情変数との相関関係や関連性を分析することができます。非臨床研究者は医療グレードの生理学的データを方法論のレパートリーに組み込むことができ、外国語教育における状態不安の研究を技術的な機会に合わせることができます。
感情は行動、経験、生理的な反応の傾向を協調させ、認識した課題や機会への対応に影響を与えます。
(Gross 2002: 281)
Psychophysiology
https://doi.org/10.1017/S0048577201393198
情動は経験的、行動的、生理的な要素を持つ、刺激的で目標に関連した心理現象であり、情動は状況の目標適合性または不適合性の評価から発生するという。
(Harley et al. 2019: 153)
Instructional Science
https://doi.org/10.1007/s11251-018-09480-z
感情はダイナミック
人間の感情には経験的要素、行動的要素、生理的要素があります。人文科学分野の研究手法では、自己報告やインタビューによる評価を通じた経験的な要素が強調される傾向にあります。しかし、目立たないウェアラブル技術の進歩により一瞬一瞬の生理学的データの取得が、これまで以上に多くの人に利用されるようになりました。Empatica E4リストバンドで収集したデータを使用して、OS XとWindowsの両方で利用可能なSituation Specific Arousal Analyzer(SSAA)アプリケーションは、外国語教育の文脈において状態特異的な不安に焦点を当てた自律神経系の覚醒の生理学的測定と追跡に関する非臨床研究と分析をサポートするために設計されています。
意識的な感情体験は、身体的な感覚の変化と密接に結びついています。実に意識が生物学的プロセスに基づいているという考えを受け入れるならば、感情的な経験はその性質上生理学的でなければなりません。
(Pace-Schott et al. 2019: 267)
Neuroscience and Biobehavioral Reviews
https://doi.org/10.1016/j.neubiorev.2019.05.002
また、情動エピソードは状況の評価、行動の準備、生理的反応、表現行動、主観的感情など様々な要素から構成されているという点でも一致しています。
(Scherer and Moors 2019: 721)
Annual Review of Psychology
https://doi.org/10.1146/annurev-psych-122216-011854
Funded by the Japan Society for the Promotion of Science
Kakenhi Grant-in-Aid for Scientific Research (No: 19K00765)